自宅庭に見られる硬いきのこ | |||||||||||||
いわき市の平地域は冬でも雪がほとんど降らず、福島県の中では特異な地域だ。とはいってもやはり東北地方、12月ともなるとさすがに軟質菌はほとんど見られない。しかし、わざわざ外出せずとも、自宅の庭には硬質菌が何種類も見られる。そこでこれらを少しずつ気の向くままに観察することにした。今日取り上げたのはアラゲカワラタケ。 カサの上面にビッシリ生えた疎毛が特徴的だ。成菌から老菌では疎毛も白色から灰白色になるが(a, b)、若い菌では茶褐色で柔らかい(f)。裏面の管孔を定規と一緒に撮ってみた。図鑑などには孔口は1mmに3〜4個と記されるが、確かにその程度だ(i, j)。 フロキシン・消しゴム法で菌糸をバラしてみた(雑記2010.7.31)。原菌糸はフロキシンで赤く染まりクランプが見られる(k)。骨格菌糸と結合菌糸も見られる(k, l)。三菌糸型だ。試料が多すぎて厚ぼったかったり、ほぐし方が足りないと、菌糸がゴチャゴチャになって、菌糸の型が見分けにくい。担子器らしきものはあったが胞子は見つけられなかった。 |
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自宅の庭にはざっと数えて蘚苔類が30〜40種、地衣類が40〜50種ほど見られる。それらと比べると、硬質菌の仲間はずっと少ない。 | |||||||||||||
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