2015年12月6日() チャカイガラタケ:ミイラを観察
 葉を落としたこの時期、広葉樹の枯樹にはチャカイガラタケがよく目立つ。白色腐朽菌だがこの時期にはほとんどミイラと化しているので、αナフトール・アルコール溶液を滴下しても濃紫色に変色することはない。材の腐朽型を試薬で確認できるのは、新鮮な子実体の時だけのようだ。さらにミイラ状態のきのこでは胞子を見つけられる可能性も低い。
 先週末に日光で見られるチャカイガラタケはやはりかなりミイラ化が進んでいた(a, b)。カサ表面もヒダもかなり崩れている。菌糸構造は三菌糸型で(g)、原菌糸にはクランプがある(h)。典型的な結合菌糸がをもっている(j)。カサ表皮の菌糸には原菌糸はほとんど見られない(l)。子実層上面には茶褐色の枝先の様な姿の菌糸がしばしば見られる(k)。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
(a) カサ上面、(b) 裏面、(c) 検鏡したもの、(d) カサ表面、(e) カサ裏面、(f) 断面、(g) 菌糸型、(h) 原菌糸、(i) 骨格菌糸、(j) 結合菌糸、(k) 子実層、(l) カサ表皮の菌糸

 昨日早朝車のフロントガラスが凍っていた。霜落としでガリガリやってから駅に向かった。2時間半後の都内は暖かく日中もかなり気温が上がり歩いていると暑いくらいだった。夕方日光に帰宅すると、駅前に停めてあった車のガラスが再び凍っていた。


日( )
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