2015年12月8日(火) フロキシンを使わなくてもわかるけれど・・・
 栃木市のみかも山公園から持ち帰ったキカイガラタケをバラしてみた。この時期まず胞子は見当たらない。観察するのは菌糸構造だけとなる。組織の微小片を切り出し、フロキシン・消しゴム法でバラした。対物40倍レンズでみると原菌糸は赤く染まる。どうやら三菌糸型のようだ(f)。倍率を上げると、原菌糸のクランプが明瞭になった(g)。薄膜のシスチジアがある(j)。
 フロキシンを使わずに菌糸をバラしても確かに菌糸構造はわかる(k)。しかし、低倍率だと原菌糸と結合菌糸を区別するのが難しいケースも多い。厚壁の原菌糸はしばしばまるで結合菌糸のように見える。クランプを持っていればまだしも、そうでないケースでは隔壁を見つけ損なうと、判断を誤ることになる。
 その点フロキシンを使えば、多くの場合原菌糸は赤色に染まるから、低倍率でもそれと分かる。さらに菌糸が無色(白色)透明な場合などはコントラストがはっきりするメリットもある。硬質菌の菌糸構造の判定には、やはりフロキシンを用いるのがよさそうだ。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
(a) カサ表面、(b) カサ裏面、(c) サンプル、(d) 裏面、(e) 断面、(f) 菌糸型、(g) 原菌糸、(h) 骨格菌糸、(i) 結合菌糸、(j) シスチジア、(k) フロキシンを使わず:三菌糸型とわかるが・・・、(l) フロキシンを使わず:原菌糸が見える


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