ネンドタケとダイダイタケ | |||||||||||||
この寒い季節倒木や枯れ枝にはタバコウロコタケ科の硬質菌がよく目立つ。特によく見るのがネンドタケ、ネンドタケモドキ、ダイダイタケの三種だ。ネンドタケとネンドタケモドキについては昨年11月に両者を比較してみたが(雑記2015.11.27)、肉眼的にも明瞭に異なるので間違えることは少ない。しかし、ネンドタケとダイダイタケはちょっと見にはよく似ていることがある。つい最近採取したネンドタケ(上段 a〜f)とダイダイタケ(下段 a'〜f')を比較してみた。 ネンドタケのカサは小さなものからかなり大きなものまである。カサ表面に環紋はないかあっても弱くたいていは低いイボを持っている。断面はくさび形で厚みがあってカサ表皮とカサ肉の間に別の色の薄層などはない(d)。顕微鏡で見ると、子実層托の菌糸に剛毛体は少なく(e)、大きさは三角錐のものが多い(f)。なおダイダイタケもネンドタケも原菌糸にクランプはない。 一方、ダイダイタケのカサはあまり大きくなることはなく、カサ表面には密毛が生えていることが多くたいていは環紋を見ることができ(a')、カサに厚みがなくやや薄っぺらい。さらに断面を見るとカサ表皮とカサ肉との間にやや明るい色の薄層が見られる(d')。子実層托の菌糸には高い密度で(e')長くて大きな剛毛体が多数みられる(f)。 |
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自宅から半径2〜3Kmの地域で陽がよくあたる場所では雪の消えたところが増えた。しかし、北向きの場所や杉並木の脇などはまだまだ雪だらけ。昼も気温が意外と上がらないので、凍りついて残っている。そんな場所では昼近くになってもアブラ氷が広がっていて歩くのが恐ろしい。自宅前の市道はその典型だ。今日の午後は県立博物館の収蔵庫でキノコとコケの観察。 | |||||||||||||
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