2016年2月15日(月) すっかり乾燥しきったエビウラタケ ケシワウロコタケ
 真岡市の都市公園で大型で薄っぺらい硬質菌に出会った(a, b)。裏面を見ると真っ黒で子実層托の形が管孔なのか皺なのかヒダなのか皆目わからない(c)。ただ、なんとなく膠質が乾燥しきってペシャンコになったかのようだった。乾燥したヒダキクラゲがちょうどこんな感じだ。
 帰宅して改めて裏面を見るとなにやら凸凹があるだけだったが(e)、キノコをしばらく水没させてからみると小さなイボが無数にひしめき合っているような姿になった(f)。きのこの断面についても乾燥状態(g)と水没後の状態(h)を確認した。明らかにゼラチン質の層がある。
 菌糸構造はちょっと見た限りでは、薄膜の原菌糸と厚膜の骨格菌糸があるかのように見える(i)。しかしよく見れば、どの菌糸にもクランプが見られる(j, k)。どうやら一菌糸型らしい。担子器や胞子は確認できなかったが、子実層を構成する菌糸とシスチジアらしきものは確認できる(l)。まちがいなくこれはエビウラタケ ケシワウロコタケだろう(雑記2016.1.21)。

 このキノコはエビウラタケではなく、ケシワウロコタケPunctularia strigosa-zonataだった。子実層托の写真(f)を見ればそれは一目瞭然なのだが、思い込みと初歩的ミスでエビウラタケと判断してしまった。情けない話だが勉強になった。ドキッときのこの竹しんじさんからのご指摘でそのことが分かった。2月15日の雑記にも修正を加えた。竹さん、ありがとうございました。ここに追加して修正します(2016.2.29)。
 

(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 二日続けて遠くのやしおの湯へ行った。初夏のような陽気で東武日光駅周辺では雪がほとんどなくなった。でも、やしおの湯の周辺は未だに雪国だった。昨日は入浴客に西欧系の外国人が多かった。あらためて観光地なんだな〜ぁ、と思った。自宅の雪も急激に少なくなった。


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