2016年3月21日() ブドウタケ:マツの褐色腐朽菌
 真岡市の井頭公園にはマツの切り株が多数ある。ちょっと古くなった切り株をみるとあちこちにブドウタケが重生してついている。全国的にありふれた硬質菌らしく、埼玉や静岡でもマツの立ち枯れや切り株によく見かけた。
 乾燥しきった姿は一見センベイタケにも似ているが、管孔の大きさがまるで違う。センベイタケは3〜4個/1mmだが、ブドウタケの管孔は細かくて6〜9個/1mmほどだ。管孔の部分を薄切りにしてみたが(g)、シスチジアのようなものは見当たらない。菌糸構造は二菌糸型らしく(h, i)、厚壁の骨格菌糸がよくめだつ(h, j)。子実層を構成する原菌糸は壁の薄いものが多いが(i, k)、カサ肉の原菌糸には厚壁のものが多い(l)。原菌糸にはクランプがある。胞子は見つからなかった。
 山渓『フィールドブック きのこ』(旧版)にはこのきのこを白色腐朽菌と書かれているが(p.251)、同じ山渓の『日本のきのこ』では褐色腐朽菌となっている。材を見る限りとても白色腐朽菌とは思えない。『フィールドブック』の「白色」は間違いだろう。新版を持っていないので分からないが、もしかしたら「褐色」に訂正されているのかもしれない。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 昨日は収納棚をいくつか購入して組み立てた。とりあえず部屋に散らばっている段ボールなどを納めた。2階の部屋がすこしすっきりした。使いやすく整理するのはこれからだ。


日( )
HOME