2016年5月3日() シイタケほだ場のナヨタケ属
 近くのシイタケほだ場では新たなキノコがいくつか出始めている。ここでは多数出ていたナヨタケ属のキノコを少し調べてみた。アシナガイタチタケだろうと思って持ち帰ったのだが、シスチジアの形などがかなり異なる。肉眼的姿は異なる二タイプのものが見られた。画像(a〜c)と画像(d, e)だが、両者とも幼菌はほぼ同じような姿をしていた(f)。
 顕微鏡で見ると水で封入した胞子(g)も濃硫酸で封入した胞子(h)も、何れも差違がなかった。念のためにヒダを切り出して縁シスチジア(i, j)と側シスチジア(k)を見ると、両者とも同じような姿をしていた。細胞型の傘表皮(l)も両者ともほぼ同じだった。どうやら同じ種のようだ。
 イタチタケにしてはしっかりしているし、アシナガイタチタケにしては縁シスチジアの様子がやや異なる。無理矢理種まで落とす必用もないのでこれ以上の追究は止めにした。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 シイタケほだ場では、ホウロクタケやダイダイタケの幼菌も少しずつ出始めている。


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