2016年11月12日() 顕微鏡が役立つきのこ三種
 つい最近まで近場の都市公園にはカキシメジやスギタケ以外にも、カクミノシメジ、スミゾメシメジ、ハタケシメジが出ていた。それも非典型的な姿のものが多かった。
 この三者、ときに迷うほど似ていることがる。図鑑にはそれぞれの種について、肉眼的な特徴がいろいろ書いてあって、誰にでも間違いなくこの三者を楽に区別できるかのように書いてある。しかし、それは典型的な子実体についてのことであって、紛らわしいケースがしばしばある。
 こんな時は顕微鏡が威力を発揮する。胞子を見れば違いは一目瞭然となる。カクミノシメジの胞子はその名のとおり角ばっている(c)。スミゾメシメジの胞子は紡錘状楕円形(c')、ハタケシメジの胞子はほぼ球形だ(d'')。なお、三者ともシスチジアはなく、菌糸にはクランプがある。

カクミノシメジ スミゾメシメジ ハタケシメジ
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(a')
(a')
(b')
(b')
(c')
(c')
(a'')
(a'')
(b'')
(b'')
(c'')
(c'')
 今日も東京の大学でギリシア語とラテン語の講座。このところ車のトラブルやいろいろな物入りがあって、またまた十分な準備ができなかった。準備不足でもラテン語は何とでもなるが、ギリシア語に至っては何とも情けないことに今現在ついていくのがやっとの有様だ。


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