2017年1月20日(金) タングステンニードル作成 (4):交流研磨
 家庭用の100V電源を用いた交流電解研磨を行えば、φ0.5mmのタングステン線なら5〜15分の短時間でφ0.002〜0.008mmのニードルが出来上がる。
[参考] 極細解剖針の作り方 日本蘚苔類学会会報 4 (7), 1987
 ただ、短時間で作成できる見返りとして、水素や酸素が多量に発生し、感電や火災の危険も大きくなるので、感電と換気と火災には十分注意が必要だ。
 AC電源からは高電流が流れるので、素材や道具立てのうち(雑記2017.1.18)、電気コードだけは1200Wの配線用ビニール平行線を使った(2m, 300円)。100Vの電源コンセントからそのまま電解装置に繋ぐのは危険なので、途中に電流調整のために何らかの装置をかませるのがよい。上記の文献(1)のように60W電球を二つ繋ぐのも一つの方法だが、夏場と冬場に作ることが多かったので、電流調整には100〜300W程度のミニヒーターなりミニ扇風機を使ってきた(a)。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
 タングステン線と銅線の両電極を電解液に浸したのち、コンセントを電源に差し込んだら、まずミニヒータの電源を [弱] にする。すると直ちにタングステン側から泡が多量にでて、タングステンが表面から溶け出してくる(c, d)。数分間で先端がかなり細くなるので、あとは手でタングステン線を電解液に出したり入れたりして太さを調整すればよい(d)。
 タングステン線を電解液に出したり入れたりすると、ジリジリと音がして先端部から火が出るがこれは問題ない(e)。ただ、付近に燃えやすいものがあれば注意が必要だ。


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