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2017年6月3日()  ルーペと濃硫酸の効用
 きのこによってはルーペでヒダをみるとシスチジアの有無が分かることもよくある(A〜E)。また、胞子を濃硫酸で封入すると発芽孔の有無がよくわかることが多い(F)。濃硫酸の中では一般に胞子は膨潤して内容物が飛び出して着たり、破裂してしまう。もっとも封入液に濃硫酸を使うのは、普通はナヨタケ属か否かの確認程度にしか使わない。
 濃硫酸で胞子を封入したとき、きのこによっては胞子が簡単に破壊されてしまうものもあるが、フミヅキタケの仲間(上段)ではあまり大きな影響はない(f)。いっぽうナヨタケ属の仲間(下段)では一般に縦横比(Q比)が大きく変化し、内容物が大幅に飛び出してしまうケースが多い(g)。ちなみに [- F -] はKOHで、[- G -] は濃硫酸で封入。
 
[- A -][- B -][- C -][- D -][- E -] [- F -][- G -]
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
  (f)
(f)
(g)
(g)
(a')
(a')
(b')
(b')
(c')
(c')
(d')
(d')
(e')
(e')
  (f')
(f')
(g')
(g')