昨日は紅葉狩りを目的に奥日光側から山王林道を抜けて川俣に抜けた。山王林道を下り始めると紅葉はまだ始まったばかりだったので、数ヵ所ほど車を停めて周辺を眺めてみた。どこも落ち葉が深く堆積して地上生のきのこは非常に見つけにくい状態になっていた。
亜高山帯ではきのこシーズンはほとんど終わったとみえて、きのこの姿は非常に少なくなった。そんな中で出会ったのは、ナラタケ類(a)、ムキタケ(b)、チャナメツムタケ(c)、シロナメツムタケ(f)、シロノハイイロシメジ(d, e)、クロゲシメジ(g, h)、アカモミタケなどだった。
ムキタケはあちこちで見たが、いずれも長時間強い雨に打たれたせいか、やたらに脆くて水っぽくすぐに崩れるものが多かった。シロノハイイロシメジは小型で肉が締まった若い菌から大型の成菌が、径3〜4メートルの菌輪を作って群生していた。蛇足ながら、クロゲシメジのヒダと柄のつき方(h, i)、カサ表皮の様子(j, k)、非アミロイドの胞子(l)を掲載した。念のためにヒダ切片を切り出したり、カサ表皮、菌糸のクランプの有無などを検鏡したが、そんなものを掲載しても何の役にも立たないので取り上げなかった。
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