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シバフタケではなさそうだ | |||||||||||||
JRの下野大沢駅前の芝生とその縁に茶褐色の強靭なきのこが出ている(a〜c)。数日前から次々に新しい子実体が出ていて(雑記2019.7.4)、何となくシバフタケの可能性が高いと思っていた。今朝このきのこを幾つか持ち帰って調べてみた。 カサ裏(d)や縦断面(e, f)を見るとホウライタケ属のきのこには間違いなさそうだ。胞子(g)は非アミロイド(h)で、この形とサイズもシバフタケのそれにほぼ合致する。ヒダの切片を切り出して先端を見ても縁シスチジアの有無や形はよくわからない(i)。そこでフロキシンで染めてKOHで封入し押しつぶして見た。どうやら担子器(k)よりずっと大きめの縁シスチジアらしき組織が見えた(j)。 シバフタケにはこういう形のシスチジアもあろうかと思ったが、カサの上表皮を切り出して、倍率を上げて見ると菌糸が平行に走っている。子実層状でもなく、箒状でもなく、多分枝菌糸でもない(l)。さらに柄が中空といえるか否か疑問が残る(e)。 顕鏡結果などからこのきのこは、見る人が見れば何なのか分かるのだろうが、シバフタケではなさそうだ。 |
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