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[標本番号:No.43   採集日:2006/11/15   採集地:茨城県、鹿島市]
[和名:ホソバオキナゴケ   学名:Leucobryum juniperoideum]
 
2006年12月10日()
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 茨城県鹿島神宮の参道脇の杉の樹幹には白緑色のコケがベルベット状に多数ついていた(a)。近寄ると細長い葉が広がっている(b)。ルーペで見ると先端が白っぽく、幅広い中肋があるようにみえる(c)。先月25日に持ち帰ったのだが、そのまま放置してしまっていた。
 葉は長卵形の基部から凹んで披針形に伸び(d, e)、葉先は全縁で中肋が薄く幅広く広がっている(f)。葉の基部の細胞は空っぽのものが目立つが、異形細胞のようなものはない(g)。葉の中間部は葉緑体を豊富に抱えた細胞が縦に細長く繋がっている(h)。
 倍率をあげて葉の中間部の表面に合焦し(i)、次に内部に合焦してみた(j)。どうやら、表面と内部とでは組織の構成が違うようだ。葉の横断切片を作ってみた。最初に葉の中間部(k)。次に葉の基部に近いところ(l)。いずれも、透明な細胞が、葉緑体を豊富に持った小さな細胞をはさんでいる。葉の中間から先では表も裏も1層の透明細胞だが、葉の基部では複数層の透明細胞からなっている。ホソバオキナゴケ Leucobryum juniperoideum らしい。