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[標本番号:No.290 採集日:2007/07/21 採集地:三重県、大台町] [和名:ヤマトフタマタゴケ 学名:Metzgeria lindbergii] | |||||||||||
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三重県の宮川村に出向いた折りに、フタマタゴケの群生にであった(a, b)。標高600mほどの山の稜線にそった日陰の樹幹基部にマットを作っていた。 葉状体は長さ1〜2cm、幅0.6〜1mm、規則的に二叉に分かれ、先端は丸みをもつ。葉状体の中央には明瞭な中肋部があり、背腹側に膨らんでいる(c)。中肋部の腹面や、翼部の縁には単細胞からなる毛状の突起を持つ(e, f)。無性芽のようなものはなく、中肋部の腹面には、ところどころに丸みを帯びた組織がついている(d)。葉身細胞は多角形で、トリゴンはなく、位置によって大きさにはかなりバラツキがある(g, h)。葉身細胞を横断面できってみると、背腹側の表皮細胞は、それぞれ2細胞幅で、内部の細胞よりも大きい(i, j)。
植物体は、なぜか非常に汚れていて、樹皮や泥、微細な石粒などにまみれ、全体的に葉状体はかなり損傷していた。また、数種類の小さなコケと複雑に入り組んで混生していて、夾雑物を取り除くのがかなり面倒だった。台風性の激しい雨の直後だったせいかもしれない。 |
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