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[標本番号:No.391 採集日:2008/03/01 採集地:千葉県、市原市] [和名:コガネハイゴケ 学名:Campyliadelphus chrysophyllus] | |||||||||||||
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3月1日に千葉県市原市にある市民の森で、遊歩道脇に続く岩壁の側溝近くに茶褐色のマットを作って群生していた蘚類を採取した(a, b)。一次茎ははい、二次茎は長さ4〜8cm、幅は葉を含めて1.2〜1.5mm、まばらに分枝する(c)。枝は長さ5〜15mm、幅は茎とほぼ同様。朔をつけた個体が見つからなかったが、全体に細くて脆い。 枝葉は、乾湿にかかわらず広く開出し、いわゆる彙状をなす(d, e)。枝葉は、長さ0.8〜1.2mmで、基部は卵形で急に細くなって長く尖り、ほぼ全縁だが、中には基部に微細な歯のあるものがあり、葉の基部はやや下延する。中肋は1本で、葉の中部以上に達する(f, g)。 葉身細胞は、葉身部から葉先では、広めの線形、長さ25〜40μm、幅4〜6μm、やや厚壁で平滑(h, i)。翼部の細胞は、方形〜矩形で、長さ20μmを超えることはない(j)。葉の横断面を切ってみると、中肋にはステライドなどはない(k)。茎や枝の横断面をみると、最表皮の部分はやや薄膜の細胞、そのすぐ内側には厚壁の小さな細胞が2〜3層あって、髄部の細胞は大きい(l)。
彙状についた葉、中央に弱い1本の中肋、などから、ヤナギゴケ科 Amblystegiaceae ないし、アオギヌゴケ科 Brachytheciaceae の蘚類だろうと見当をつけた。中でも、アオギヌゴケ科のアオギヌゴケ属 Brachythecium と、ヤナギゴケ科のコガネハイゴケ属 Campyliadelphus が近いと思われた。さらに乾いても彙状をなすものを重点的にあたってみた。 |
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