[和名：イボタチゴケモドキ 学名：Oligotrichum aligerum]
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葉は透明な鞘部から披針形に伸び、長さ2〜3mm、葉縁上半部には単細胞からなる微歯がある(e〜g, j)。茎の先端近くの若い葉は小さく、長さ1〜1.5mm、翼部の小さいものが目立つ(e, h)。薄板は背腹両面、主に中肋上に、背側では葉身上にもある。腹側の薄板は葉の上半部で大きく波打っている(f, i)。葉を押し潰して見るとより明瞭に分かる(j)。葉身細胞は方形で、長さ8〜12mm(k)、翼部では矩形で薄膜、長さ15〜40μm(l)。
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葉の背腹両面に波打った独特の薄板があることから、直ちにタチゴケモドキ属 Oligotrichum だろうと思った。保育社の図鑑で検索表をたどると、ハグルマゴケ O aligerum に落ちる。この学名に対して、現在は「ハグルマゴケ」の和名は使われていないらしく、平凡社の図鑑、Iwatsuki "New Catalog of the Mosses of Japen" では、イボタチゴケモドキという和名が使われている。葉先の横断面をみると、ハグルマゴケという名称がピッタリするのだが、ここではイボタチゴケモドキという和名を採用した。
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