[標本番号:No.716 採集日:2009/08/24 採集地:新潟県、糸魚川市] [和名:ホソバミズゴケ 学名:Sphagnum girgensohnii]
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2009年9月13日(日) |
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(a) 植物体、(b) 採集標本、(c) 茎と枝、(d) 茎と茎葉、(e) 茎の表皮、(f) 茎の横断面、(g) 枝の表皮、(h) 枝の横断面、(i, j) 茎葉、(k) 茎葉上部、(l) 茎葉中央 |
先月北アルプス北部蓮華温泉から周辺の山に向かう登山道の途中には、多くの湿地がある。登山道そのものが湿地化している箇所も多い。それらの湿地ばかりではなく、やや暗く湿った道脇にはあちこちにホソバミズゴケ Sphagnum girgensohnii が見られた。
ホソバミズゴケは比較的楽に肉眼で同定できるミズゴケだと思う。ここに取り上げた標本は、標高1860mあたり、登山道脇に出ていたものだ。これまですでに6回も観察覚書をアップしているので、今回はやめようと思ったが、新潟県で採取したこと、今年はまだていねいな観察をしていなかったこともあって、写真だけをアップすることにした。
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(m, n) 枝葉、(o) 枝葉背面上部、(p) 枝葉背面中央、(q) 枝葉腹面上部 、(r) 枝葉腹面中央、(s〜v) 枝葉の横断面 |
ホソバミズゴケの枝葉はしばしばウロコミズゴケ S. squarrosum の枝葉のように、中央部から先が急に細くなって反曲する。このため、ミズゴケ観察をはじめた頃には、しばしばウロコミズゴケと間違えた。ルーペでみると茎葉の形までよく似ている。しかし、この両者の茎葉の舷はまるで異なっている。ウロコミズゴケの茎葉に見られる舷は全体にとても細い。それに対して、ホソバミズゴケの茎葉の舷は中央部から下で大きく広がっている。また、枝葉の横断面で葉緑細胞の開いている面が、両者では異なっている。ホソバミズゴケでは腹面側に広く開いているのに対して、ウロコミズゴケでは背面側により広く開いている。
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