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[標本番号:No.796 採集日:2009/12/02 採集地:埼玉県、越生町] [和名:オタルヤバネゴケ 学名:Cephalozia otaruensis] | |||||||||||||
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昨日奥武蔵の林道でいくつかのコケを採取した。そのうちの一つ、渓流に沿った径脇で、湿った土面に薄い層をなしてついていた苔類を観察した(a, b)。なお、採取にあたってルーペを使って花被をつけたものを探したが見つからなかった(alt 440m)。 植物体は小さく、茎ははい不規則に分枝し、長さ6〜12mm、葉を含めた茎幅は0.5〜1.2mm。分枝型はムチゴケ型ないしヤスデゴケ型(k, l)。葉はやや斜めに瓦状につき、接在〜離在して開出し、1/2まで2裂し、裂片は三角形となって先は鋭い。各裂片の間はU字型になる。葉身細胞は方形〜多角形で、長さ30〜70μm、トリゴンは無く、薄膜で表面は平滑。油体は微小で各細胞にいくつかあるが、油体がみられない細胞もある。仮根は腹側からまばらに出る。腹葉はない。
ヤバネゴケ属 Cephalozia の苔類まではよいだろう。平凡社図鑑で種への検索表をたどると、[B. ] の選択肢で「背縁基部はほとんど下延せず,先端は相接しない」ものと、「背縁基部は長く下延し,先端は相接する」とに別れている。 |
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