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[標本番号:No.0942   採集日:2010/05/16   採集地:山梨県、鳴沢村]
[和名:タチハイゴケ   学名:Pleurozium schreberi]
 
2010年7月21日(水)
 
(a)
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(b)
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(c)
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(d)
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(e)
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(f)
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(g)
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(h)
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(i)
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(j)
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(k)
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(l)
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(m)
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(n)
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(o)
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(p)
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(q)
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(r)
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(a, b) 植物体、(c, d) 標本、(e) 乾燥時、(f) 湿時、(g) 茎葉と枝葉、(h) 茎葉、(i) 茎葉の葉身細胞、(j) 茎葉の頂部、(k) 茎葉の翼部、(l) 枝葉、(m) 枝葉の葉身細胞、(n) 枝葉の翼部、(o) 枝葉の頂部、(p) 枝葉の横断面、(q) 枝の横断面、(r) 朔柄基部と雌苞葉

 富士山で朔を多数つけたタチハイゴケの群落に出会った。この蘚類の朔は観察したことがなかったので、一部を標本として持ち帰っていた。茎は赤色で、不規則羽状に分枝し、茎や枝には覆瓦状に葉をつける。葉を含めた枝の幅は0.8〜1.2mm。乾湿で姿はあまり変わらない。
 茎葉は長さ1.8〜2.0mm、卵形〜倒卵形で広い円頭、葉面は深く凹み、葉縁はほぼ全縁。中肋は二本で短い。枝葉は茎葉とほぼ同じ形でやや小さく、長さ1.3〜1.8mm、葉先はやや鈍頭で、上部の縁がやや内曲する。
 葉身細胞は線形で、長さ35〜65μm、幅5〜6μm、平滑で厚膜。葉先では短く、葉基部に近づくにつて長くなる。翼部は丸みのある方形、厚膜で褐色の明瞭な区画をなす。茎や枝の横断面に中心束はなく、表皮細胞は厚膜で小さい。
 
 
 
(s)
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(t)
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(u)
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(v)
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(w)
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(x)
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(y)
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(z)
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(aa)
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(ab)
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(ac)
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(ad)
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(ae)
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(af)
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(ag)
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(ah)
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(ai)
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(aj)
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(s, t) 雌苞葉、(u) 雌苞葉の葉身細胞、(v) 雌苞葉の先端、(w) 雌苞葉の基部、(x) 胞子体、(y) 朔、(z) 朔歯、(aa) 外朔歯、(ab) 外朔歯の基部、(ac) 外朔歯の中央部、(ad) 外朔歯の先端、(ae) 内朔歯、(af) 内朔歯の基部と胞子、(ag) 内朔歯の中央部、(ah) 内朔歯の先端、(ai) 朔基部の気孔、(aj) 朔の縁

 雌苞葉は透明な鞘状の部分から急に細くなって先端は鋭頭。外雌苞葉は長さ1.5〜2.0mm、内雌苞葉は長さ3〜4mm。雌苞葉の葉身細胞は線形で、長さ80〜120μm、幅8〜10μm、平滑で厚膜、先端の葉身細胞は短く、基部では褐色大形の矩形となる。
 朔柄は褐色で長さ3.0〜3.5cm、表面は平滑。朔は強く傾き、非相称。朔歯は二重で、各々16枚。外朔歯は披針形で上部は微細な乳頭に覆われる。内朔歯は1/2ほどの高さの基礎膜があり、間毛が2本出る。内朔歯の歯突起は深く割れて上部では穴が空いた状態となる。内朔歯の表面は微細な乳頭に被われる。胞子は球形で大きく、径20〜35μm。朔の基部には気孔がある。口環はない。なお、蓋をつけた朔はすでになかった。