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[標本番号:No.0951 採集日:2010/05/22 採集地:東京都、奥多摩町] [和名:コフサゴケ 学名:Rhytidiadelphus japonicus] | ||||||||||||||||||||||
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奥多摩で石灰岩上にフサゴケ属 Rhytidiadelphus の蘚類が広くマットを作っていた(alt 710m)。茎は赤色で不規則に分枝し、葉には光沢があり、乾燥しても葉は展開したままだ。 茎葉は長さ2.5〜3.0mm、幅広の基部から急に細くなって、先は反り返って鋭頭となる。葉縁の上部には細かな歯があり、基部は赤褐色で狭くなる。中肋は2本で弱く、葉の中央部近くに達する。短い中肋が他に数本あって、3〜4本の中肋が見られる茎葉も多い。 枝葉は長さ1.5〜2.5mm、広卵形で凹み、葉先は急に細くなって尖り、中肋は2本で、葉長の1/2辺りで消える。茎葉と同じく、3〜4本の中肋をもつ葉も目立つ。 葉身細胞は、茎葉でも枝葉でもほぼ同様で、葉の中央から上部から葉縁ではやや小さな楕円形〜線形で、長さ20〜50μm、幅5〜8μm、平滑でやや厚膜。葉の中央下部から中肋近くでは大型となり、長さ40〜100μm、幅10〜15μm、平滑で厚膜、膜にはわずかにくびれもある。茎葉の基部は赤褐色で細く下延し、細胞は矩形となって厚膜。茎葉、枝葉ともに葉先の細胞は菱形から楕円形。茎の横断面には弱い中心束があり、表皮細胞は小さくて厚膜。 コフサゴケ R. japonicus にまちがいなさそうだ。朔をつけた個体はみあたらなかった。このコフサゴケは、岩を匍う一次茎は黒褐色でほとんど葉がなく、そこから多数の二次茎が出ていた。この二次茎は意外と長く、部分的にやや羽状に分枝していた。二次茎の基部〜中程の茎葉は小さく、先端近くの若い茎葉は大きかった。枝葉についても同様で、二次茎下部から出る枝の葉は小さく、二次茎上部から出る枝の葉は大きかった。上記に計測結果を記した茎葉と枝葉は、二次茎の上部の大きめの葉を使った。枝葉について、二次茎下部の枝の葉とは、大きさでは倍以上の差異がある。 |
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