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[標本番号:No.1159 採集日:2017/03/01 採集地:栃木県、日光市] [和名:カモジゴケ 学名:Dicranum scoparium] | |||||||||||||||||||||||||
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日光市の今市ダムの先の林道終点付近の沢にシッポゴケ科のコケが群生していた。カモジゴケのように思えたがルーペで確認してもよくわからなかったので持ち帰って調べてみた。 沢沿いの陽当たりの悪い腐葉土の斜面に群生していた。茎は長さ8〜12cm、茎は褐色の仮根をまとう。葉は密につき、乾燥時には鎌状に曲がり、湿ると広く展開し、長さ6〜12mm、卵状披針形の基部から細く溝状になって長く伸びる。葉の上半部の縁には顕著な歯があり、背面の中肋部には2列の鋸歯をもった低い薄板がある。葉の基部では翼部がよく発達している。中肋は強く、葉の基部で葉幅の1/7〜1/8、上部では1/4〜1/5の幅を占め、葉頂に達する。 葉身細胞は長く、楕円形から台形ないし矩形で、幅10〜20μm、長さ50〜120μm、角は丸みを帯び、平滑で、細胞膜にはくびれが見られる。翼部の細胞は大きな矩形で、二層になっている。茎の断面の中心部には小さな薄膜の細胞があり、その周りに薄膜でやや大型の細胞、表皮部分では小さな厚膜の細胞となっている。カモジゴケでよさそうだ。 葉が大きなため断面の切り出しは比較的楽にできたが、葉上部背面の薄板とそこから出ている牙状の歯をうまく映し出すことができなかった。コケ観察の勘が少しずつ戻ってきた。 |
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