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[標本番号:No.1230 採集日:2018/03/25 採集地:栃木県、矢板市] [和名:ナガバチジレゴケ 学名:Ptycomitrium linearifolium] | |||||||||||||||||||
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今年の3月、矢板市にある栃木県民の森を歩いているとき、あちこちの岩にやたらに目立つ蘚類があった。昨年6月に日光市のだいや川公園で採取して観察したナガバチジレゴケ(標本No.1184)によく似ていると思ったが、記憶が曖昧なので改めて確認するつもりで採取した。昨日ようやく一ヶ月半ぶりに観察した。
茎は14〜20mm、葉は卵形の基部から長く線形に伸び、長さ4〜5mm、上部の縁には数細胞からなる顕著な歯があり、中肋は葉頂下に終わる。葉は乾燥すると強く捲縮する。葉の断面で、葉縁は2層となり葉身部にも随所に2層の部分がある。中肋の断面にはガイドセルがあり、背腹両面にステライドがある。葉中部の葉身細胞は丸みを帯びた方形で、厚い壁を持ち、内腔の径は6〜10μm。翼部の細胞は透明で大型の矩形をしている。 朔には帽や蓋をつけたものは既になかった。屋外では、茎が短くとても小さいので、ハチジレゴケかもしれないと思ったが、観察結果はやはりナガバチジレゴケを示唆している。ハチジレゴケとは発生環境が異なることや、葉の先端の形状が違う。 |
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