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今月に入って、[観察覚書] での取扱種数がようやく200を超えた。昨年4月初めに100種に達してから、ほぼ1年が経過した([いつのまにか百種])。[観察覚書] に詳細に記した標本の数は、今日現在で357件ある。種の内訳は、蘚類 150、苔類 50、ツノゴケ類 1、となっている。 このほかに、種名にまで到達できなかった種が、蘚類 5、苔類 1。通算の標本番号は410を超えている。講座などで頒布してもらった標本の観察記録、たとえばナンジャモンジャゴケ、ヒマラヤナンジャモンジャゴケなどは、自らフィールドで採取したものではないので、[観察覚書] には含めず、[たわごと] の方に掲載し、観察種の数には計上していない。 こけに初めて接したのが2006年7月であったから、あと数ヶ月で満2年となる。その間に取り扱った種数が200、つまり年間100種というスローペースだ。しかし、多少の進歩もある。これまで取り扱った種の正確な名前などは覚えられなくても、フィールドで、何らかのコケに出会ったとき、どの仲間なのか概ね見当がつくようになってきた。
フィールドから持ち帰ったコケは、時間がとれるときに、観察し、記録してきた。毎日観察できればよいのだが、なかには、採取から2〜3ヶ月めにしてようやく採集袋から出す標本もある。ただ、苔類では、油体が揮発してしまう前に観察をするように配慮している。 種名に到達することだけが目的であれば、同定に必要な最小限の形質状態のみを観察すればよい。多量に採取したきのこを同定する場合など、決定的で重要なごくごく一部の形質状態のみを観察して、それ以外の形質はほとんどみずに、種名を決めてきた。短期間に一定地域の調査をせねばならないような時は特にそうだ。無駄を避け、必要最小限の時間で多くの処理をしなくてはならない。しかし、「こけ雑記」は目的が違う。次のステップとなる300種に達するのは、来年ではなく、何年も先になるかもしれない。今後もスローペースだろう。 |
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