アイセンボンタケ Psilocybe fasciata


径1〜4cm、表面は粘性あり、始め灰緑色〜オリーブ褐色、湿時わずかに条線あり。
ヒダ 直生かやや垂生、淡色のち暗紫褐色、やや疎、縁がやや白粉状。
長さ5〜7×0.2〜0.4cm、上下同径、中空、表面は白絹糸状〜繊維状、上部粉状。触れると青変し、根本に白毛あり。
肉は薄く表面と同色、傷つくと青変する。
胞子紋 暗紫褐色。
発生環境 おもに秋に竹林、雑木林などの地上やチップ等に群生から束生する。
胞子など 胞子は楕円から卵形、9〜11×5〜6μm、縁シスチジアは首の長い紡錘形。
食毒 毒。麻痺、幻覚性中毒。
 幻覚性きのこといわれるもののひとつだ。しばしば公園などのチップやわらくずなどの上に大量発生する。みるからに食欲をそそりそうもないきのこだ。ある日、生々しい状態のアイセンボンタケを4本、電子レンジで1分ほど「チン」してそのまま食べた。ほどなく軽い手足のしびれと二日酔いのような状態となったが、2時間ほどで消滅し幻覚症状は現れなかった。知人の話では、幻覚成分は熱に弱いので生か乾燥したものを食べないと幻覚は現れないという。よく似たきのこにヒカゲシビレタケがあるが、これはアイセンボンなどよりもずっと毒性が強い。安易に口にするのは危険この上ない。

2000/10/18 栃木県、西那須野にて 2000/10/18 栃木県、西那須野にて
青緑色の傘をもった個体