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富士山(5/23)ではシャグマアミガサタケ以外にもいろいろのきのこにであったが、ここでその一部を取り上げた。真っ白なアミガサタケ(a)、いわゆるホワイト
モレルはフランスなどでは珍重される。キチャワンタケ(b)と思えるのだが青変性がとて
も弱い。最も印象的だったのが巨大なシトネタケの仲間(c〜f)だった。帰宅するまでオオシトネタケに間違いないだろうと思っていた。c のようにとても表情豊かな姿をしていた。掘り出してみると腐朽針葉樹から発生している(e)。柄の部分(f)も特徴的だ。幸い完熟個体(d)があったので、帰宅して検鏡することができた。 いつも通り切片(g)を切り出して、胞子嚢(h)、側糸(i)を低倍率で見る。側糸を観察していてふと胞子をみると、両端に顕著な嘴状突起を持ったものがいくつか見える。ひげ状突起があるとばかり思っていたので、これには驚いた。倍率を上げて(j)よく見ると、確かに間違いない、さらに表面 にはイボ状突起すらある。この時点でオオシトネタケ説はついえ去った。見やすくするためにメルツァーで染めてみた(k)。さらに胞子表面に焦点(l)を合わせてみるとイボ状突起とあわせて網目模様が明瞭にみえた。胞子サイズ、側糸、油球などの状態などから判断すると、きのこの形は巨大で異様でもこれは、ほぼフクロシトネタケに間違いなかろう。 |
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