2002年6月11日(火)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 6月9日に日光で採取してきたチャワンタケの一つ(f)を顕微鏡で観察した。お茶碗(子嚢盤)の内側に息を強く吹きかけると胞子が舞うのを確認してから切片(a)を切り出した。未熟な若い個体だと胞子嚢や胞子が十分に育っておらず、別の種に見誤るおそれがあるからだ。早速メルツァーで染色してみると(b)、胞子嚢先端(c)が綺麗に青く染まった。胞子をすっかり放出し終わって先端の蓋が開いたもの(d)も見える。側糸(e)は思っていたよりも少なかった。胞子のサイズは18〜21×10〜12μmほどで表面は平滑だった。これだけからは断定できないが、ほぼオオチャワンタケとして扱ってもよさそうだ。
 このチャワンタケは熱を通すと脆さはなくなり、ワサビ醤油で食べるとしっかりした歯触りを楽しめた。ミクロ観察に使った完熟個体はさすがに食べる気が起きなかった。

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