2002年10月20日()
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
  ブナの倒木から発生していた数珠球のような茶褐色のきのこ(a)は、すぐには何なのかわからなかった。切断してみて(b)やっと、チャコブタケとわかった。あまり見かけない姿をしていたが、断面には明瞭な環紋があった。いくつか持ち帰ったのでこれを覗いてみた。切断面の外皮層に埋没している子嚢殼の部分から柄付針で子嚢胞子群を取り、スライドグラスにのせた(c)。メルツァーをかけて倍率を上げると子嚢先端に水色のアミロイドリングが現れた(d)。先端がアミロイド反応を示している細長い側糸のような組織は、どうやら胞子を放出して空になった子嚢のようだ。
 採取したヤマブシタケからひとかけらを持ち帰ったので、それをミクロの目でみた。ハリの部分を一本とりだし横断状に切断した(e)。胞子(f)にメルツァーをたらすとたちまち綺麗な青色になった(g)。ちなみに10/9に日光で採取したサンゴハリタケの胞子(h)と見比べてみた。胞子サイズはサンゴハリタケよりもヤマブシタケの方がやや大きい。今回はクランプやら子実層内部のグロエオシスチジアの撮影はしなかった。

日( )