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昨日に引き続いて見沼地区で採取したアラゲキクラゲを顕微鏡で覗いてみた。最初なるべく薄く切片(a)を切り出し、倍率を上げてみた(b)。水でマウントしただけでは殆ど何もわからない。プレパラートを顕微鏡のステージに乗せたまま、1ccの注射器を使ってフロキシンをカバーグラスの下に注いだ(c)。倍率を上げると(d)担子器の姿が比較的鮮明にみえてきた。 いつみてもアラゲキクラゲやらキクラゲの担子器はなかなか鮮明に見えない。肉眼ですら鮮明に捉えられていないのだからデジカメでまともに写るはずがない。裏側の毛(e)をさらに拡大(f)してみた。アラゲキクラゲ裏側の長い毛は、隔壁の無い厚膜の細胞(f)からなっている。 今回のサンプルは子実体の長径が4〜5cmほどだった。胞子がまだ十分にできていないのか、いくつも作ったプレパラートのどれにも鮮明な胞子の姿を捉えることができなかった。それにしてもキクラゲの担子器や胞子の鮮明な姿を撮影するのは難しい。 「八王子のきのこ」の「きのこノート」に「顕微鏡デジタル画像における光学ノイズ除去」が追加された。市販の画像処理ソフトウエアを用いてノイズ消去が良好に行える方法を克明に解説したものだ。原理などの説明はやや難解だが、PrintShopProでの処理例を使って流れをわかりやすく紹介してある。デジカメで顕微鏡撮影を行おうとするなら、一度は必ず目を通しておいて損は無い。やや職人技的技術も必要だが、光学ノイズに悩まされている諸氏には朗報である。 |
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