2002年12月29日()
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
 上野のアメ横では中国産のキヌガサタケやらトリュフをしばしば見かける。キヌガサタケはすべて乾燥品だが、トリュフの方は生もので黒くて表面が小さなピラミッド状突起に覆われているタイプが多い。昨日買い物客でごったがえすアメ横を通り抜けた。径6cmほどで黒っぽくて表面が小さな丸疣状で粉におおわれたような形のトリュフ(a, b)が、2つ入って500円で売られていた。値切るとすぐに300円になったので、面白半分に買って帰った。無論食用目的ではなく、覗いて楽しもうという腹である。帰宅して切断してみると、綺麗な大理石模様(c, d)が出てきた。
 子嚢(e)には胞子が4〜5つ入っている。倍率を上げて胞子表面(f)や輪郭(g)に焦点を合わせてみた。透明なもの(h)は未熟胞子なのだろうか。地下生菌に関しては全く無知そのものなので、見当違いの部分を観察しているのかもしれない。アメ横などに並んでいる中国トリュフにもいろいろな種類があるが、今回のものは先に北海道に持って行ったものと同一種のようだ。
 外見だけ見ていると面白くもなんとも無いきのこだが、顕微鏡下の姿は非常に変化に富んでいて興味深い。早速佐野書店にカラー写真が多数掲載されているトリュフ図鑑(フランス刊)を注文した。国内できのこの文献といったら佐野書店の右に出るものは他にない。G洋書は価格が高いし最新の情報に疎い。

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