2003年2月5日(水)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
 さいたま市の秋が瀬公園にはハンノキ(a)がとても多い。元々が河川敷に開けた公園ゆえ、湿ってはいるが排水がよいことがハンノキの生育に適しているのだろう。今年は早くも花穂が大きく育ってすでに花粉を散布している。今朝は小さな小川に沿ったハンノキの下を歩いてみた。
 すでに1月半ば頃に径2〜3mmほどの小さな盤菌が出ていることは気づいていた。ハンノキ樹下の落ち葉を少しどけてみると、小さな茶碗型のきのこが群がって顔をだしてきた(b)。近寄ってよく見ると半透明の美しい姿(c)をしたものもある。掘り出してみると、昨年の花穂に菌核をつくりそこから長い柄を伸ばして子嚢果をつけている(d)。子嚢盤の径は4〜12mmほどある。
 子嚢盤の一部を切り出して(e)メルツァー液で染めてみると、子嚢先端の頂孔(g)が鮮やかな水色に染まってみえる。子嚢先端面よりわずかに頭を伸ばしている側糸(f)は先端がやや膨らんでいる。胞子(h)をよく見ると尖った両端がアミロイド反応を示しているものがいくつもみえる。Ciboria amentaceaにほぼ間違いないと思われるのだが、胞子の件がやや気になる。

日( )