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去る9日に九十九里浜に出向いた折りに、ケシボウズのすぐ脇にヒメツチグリ属のきのこが出ていた。最初見たときまるでケシボウズタケが頭部を地表にさらしているかのように見えた(a)。掘り出してみると、裂開した外皮が現れた(b)。周囲には似たような個体がいくつもあった(c)。いずれも頂部は明瞭な溝線を持った鋭角の円錐状である。 持ち帰ったもの(d)のを改めてじっくりと見ると、内皮の基部には明瞭な円座(e)がみられ、下面には放射状の溝線があり、そのまま短柄につながっている。胞子(f)には疣状突起がある。よく見ると(g)この突起はかなり大きい。弾糸(i)は褐色で隔壁などはなく、所々で分岐(j)している。 外見からはヒメツチグリのようにもみえるし、コフキクロツチガキのようにも見える。しかし胞子はメルツァー(h)でもKOHでも変色しない。疣の様子はヒメツチグリとは異なるようにみえる。さらに弾糸は厚膜であるがかなりの頻度で分岐(j)がみられる。 このところ時間に追われて、このGeastrumについても検索表をたどっているゆとりがない。昨日まで関わっていたケシボウズタケについても全く同じ状況である。残念ながら、今のところこれらがどの種に落ちるのか分からない。 |
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