2003年3月3日(月)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
 2月28〜3月2の3日間、茨城県波崎町から福島県相馬市まで約200kmにわたって海岸を歩いてきた。走行距離は850kmに及んだが、残念ながら目的のきのこには出会えなかった。しかし、福島県に住む菌友らと親交を深めることのできた貴重な数日間であった。
 2月28日はもっぱら茨城県の浜を歩いたのだが、海岸の防風林にはマツカサキノコモドキばかりがめだった。そこにヤブツバキがあれば、樹下には決まってツバキキンカクチャワンタケ(a)が見られた。また、山でも海辺でもほぼ通年見られるのがニガクリタケ(b〜d)である。これは鹿島市で防風林の縁に発生していたものだ。久しぶりにとった胞子紋は暗紫色をしていた。きちんと持ち帰らなかったこともあり、ヒダ切片の切り出しはうまくいかなかった(e)。
 拡大してみると、縁シスチジア(f)、側シスチジア(g)、クリソシスチジア(h)などは明瞭にわかるが、担子器(i)の基部の様子はうまくとらえられなかった。なお、(e)〜(j)のプレパラートはすべてKOHを使ったが、水でマウントした状態の胞子は暗紫褐色をしていた。胞子(j)には明瞭な発芽孔がみられる。鹿島市・鉾田町などではカシタケの様子も確認したが、まだ子実体はできておらず、落ち葉の中に白い菌糸が縦横に走っていた。

日( )