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昨日クロハナビラタケとクロハナビラニカワタケについて、外見上の違いとKOHによる試薬反応をみたので、両者のミクロの姿を比べてみた。低倍率で両者の切片の子実層面をみると、クロハナビラタケ(a)はいかにも子嚢菌ですといわんばかりに整然と子嚢が並んでいる。それに対して、クロハナビラニカワタケはキクラゲ類独特のわかりにくい子実層(e)が見える。さらに悪いことに黒っぽい色素に邪魔されて子実層の部分がほとんどわからない。 倍率を上げてみると、クロハナビラタケでは子嚢の中にソーセージ型の小さな胞子を8つ収めた子嚢が見える(b)。側糸の先端は鉤状というかステッキの柄のような形をしているものが多い(c)。胞子(d)はとても小さく、対物100倍油浸レンズでもなかなか姿を捉えにくい。 一方クロハナビラニカワタケはそのままではどうにもならないので、まずKOHで脱色して(f)、フロキシンで染色した(g)。倍率を上げていくと(h)担子器が見えてきた。担子器の部分を油浸100倍レンズでさらに拡大してみると面白い姿が現れてきた(i)。 |
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