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台風4号がやってきてやっと雨をもたらしてくれたが、雨効果がでるのは3〜4日後くらいだろうか。首都圏はずっと乾燥していたので、ウッドチップ、シイタケほだ木、沢沿い以外ではキノコの姿がほとんどみられない。そのウッドチップに発生するキノコも例年よりもかなり少ない。 アラゲコベニチャワンタケはちょっと湿った材があれば、ほぼ通年どこにでも見られる。近場のジメジメした場所で見つけたので、今朝はこれを採取してきて覗いてみた。 大雑把に切り出した切片をみると、3層からなっていることがよくわかる(a, b)。整然とした子実層面、絡み合い菌組織からなる托髄層、そして円形菌組織からなる托外皮層。外皮や縁からは厚壁の剛毛が出ている。この剛毛は托髄層から生じており、托外皮層を突き破って長く外に伸びている(c)。特に盤の縁のそれはとても長い(b)。いずれの剛毛もその壁はとても厚い(d)。子嚢はメルツァーでは反応しないが、KOHに浸すと子実層面の色がより鮮やかになる。側糸は先端が膨大した糸状(e)、胞子はよく見ると表面に小さな疣があるようにみえるが、輪郭部に焦点を合わせてもほとんど平滑にみえる(f)。胞子表面の疣は背丈がとても低いからなのだろう。 今日は赤熊祭り、仲間内でシャグマアミガサタケを肴にきのこ談義を楽しむ一日だ。例年は会津や富士山のシャグマを食べていたが、今年は日光のシャグマがメインとなる。 |
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