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日光で出会ったテングタケ科のきのこのうち、ツルタケとばかり思い込んで採取してきたきのこ(a)の胞子をみた。すると、ツルタケの胞子なら球形なのだが、これは広楕円形ないし玉子形をしている(b)。あらためて他の個体をよく見ると、どの個体にも柄にツバないしツバの痕跡がある。となると、これはツルタケではなく、ツルタケダマシということになる。採取時にてっきりツルタケとばかり思い込んでいたので、ていねいにツバの有無などを確認せずに採取袋にいれてしまっていた。うかつだったが、確かにこの両者はよく似ている。 久しぶりにテングタケ属のきのこのヒダ切片(c)を切り出した。この仲間のヒダは崩れやすいので、薄い切片を切り出すのは意外と難しい。一度乾燥させてから切り出した方が楽だろう。ヒダの実質部はいわゆる散開型なのだが、撮影すると透明でわかりにくい。そこでフロキシンで染めてみるとよくわかる(d)。さらに散開型といってもどういうタイプなのかを、やや倍率を上げてみた(e)。そのまま油浸100倍対物に換えて、担子器(f)などをチェックした。 今日から3日間菌友ら5人と福島県で合宿だ。宿泊地も山中なのでインターネットとは無縁の生活だ。したがって、この間は「今日の雑記」はお休みとなる。外もかなり明るくなってきたのでそろそろ出発の時間だ。 |
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