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さいたま市の秋ヶ瀬公園を歩いてみると、コナラやシデの幹にはセミの抜け殻がやけに目立つ。地上に目をやるとハナサナギタケを思わせるような虫草(a)や何だろうと思うような姿の虫草(b)が多数でている。ふと視点を変えると地表に白い花を咲かせたような姿のセミの成虫の死骸がころがっていた(c)。最初に見たものなどを掘り出してみると、セミの蛹やら成虫の姿がでてきた(d)。どうやらこれらはみなツクツクホウシタケのようだ。 ウッドチップの遊歩道の脇には何種類かの腹菌類がみられたが、最も鮮やかな姿をみせてくれたのはサンコタケ(e)だった。他にはツマミタケ、スッポンタケ、カニノツメ、ハタケチャダイゴケ、ツネノチャダイゴケが何ヶ所にもでていた。テングタケ科のきのこは相変わらず少ないが、アカハテングタケ(f, g)だけは幾つも見ることができた。イグチ類には一つもお目にかからなかった。 アカハテングタケの胞子(h)や担子器(k)はツルタケダマシと形・サイズともほとんど同じだ。ヒダを切り出してよくみてもシスチジアらしきものはみあたらない(i)。やや倍率を上げてみるとテングタケ属特有の散開型の実質が見える(j)。ツボの組織には球形で先端が房状になった面白い形のシスチジア(?)がみえる。傘表皮(l)は繊維状の細長い毛が絡んだような細胞に被われている。 |
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