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福島のpico(斎藤)さんからロウタケの成菌(a, b)を送っていただいた。一日不在にしていたので受け取ったのは27日になってしまった。幼菌は白くてロウソクのイメージがあるが、成菌になると所々に結晶状の針のような構造物ができて色も褐色となる。一般的にはシロキクラゲの仲間とされているが、成菌(b)の姿をみているとムカシオオミダレタケの上面を連想させる。 胞子紋を採れる状態ではなかったので、スライドグラスになすりつけ、わずかに採取できた胞子をフロキシンで染めた(c)。胞子は腎臓型ないしソーセージ型でサイズにはかなりバラツキがある。基物についたゼラチン状の層を薄切りにして切片をみると、大まかに三層ないし四層の構造がみられる(d)。ここで組織の上面から二層目に黒い粒のように見えるのが担子器だ。子実層の奥深くに位置して4本の長い担子柄をゼラチン質の外側まで伸ばしている(e)。長い柄の先端には胞子がついているのがわかる(f)。 最初そのままの状態で倍率を上げて担子器を確認した(g)。ゼラチン質の中で多数の担子器が入り乱れてとても見にくいので、バラして担子器一つだけを分けて撮影した(h)。 いただいたロウタケは紙袋から取り出すと多数の小さな虫があふれ出てきた。検鏡するために一部を切り出して昨日のうちに冷蔵庫に入れておいた。検鏡にあたっても虫の卵やら挟雑物がいろいろとあってとても見にくかった。 |
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