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三重のgajin(谷口)さんからトリュフをいただいた(a)。かなり大きなもので長径5cm以上ある。むろんご自分で採取されたものである。切断面にはきれいな大理石模様がみられる(b)。ルーペを通して表面を見るとイボ状の突起が見える(c)。 全体にまだ未熟気味だが子嚢に収まった胞子(d, e)には長い針状の突起を帯びている。撮影は、例によって表面近く(d)と輪郭部(e)に焦点を据えた。子嚢には1つから6つの胞子が見られるが、2〜5つ入ったものが多い(f)。中には大きな未熟個体もある(g)。 形態やら子嚢などをみると、Tuber indicumの仲間には間違いなさそうだ。仮にこれをイボセイヨウショウロ(Tuber indicum)だと仮定してみる。山渓カラー名鑑「日本のきのこ」には、「(胞子は)水酸化カリ液で黒変, ヨード反応は青」と、吉見昭一氏によって記述されている。 5%KOHではまったく変化がない。10%KOHでもほとんど変わらない。一部にわずかに黒ずんだものがあったが、黒変とはいいがたい(h)。メルツァーで反応をみた。これまた青変はしない(i)。反応を促進させようとライターで熱してみたがやはり青くはならない(j)。 地下生菌についての文献が手許にはほとんどないので、未熟なイボセイヨウショウロゆえのKOHやヨード反応なのか、あるいは別種(Tuber indicum spp.)なのかわからない。 なお、ここに掲載した写真(a〜c)は本来の色合いからは遠く、妙に赤色かぶりをしている。gajinさんのホームページ(2003/09/27)にはとても美しい写真と興味深い記述が見られる。このきのこの本来の色合いなどはそちらを参照してもらうのが一番だ。 |
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