2003年11月22日()
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
 先日川崎市の緑地で行われた採取会で渡されてしまった宿題の子嚢菌(a)をチェックした。ちょっと見た目にはアラゲコベニチャワンタケのように見えるが、この仲間は迂闊に断定できない。径7〜12mmほどの子嚢盤の縁には鋭い剛毛が顕著に見られる(b, c)。
 子嚢盤を切り出すと托外皮の周辺は円形ないし多角菌組織で、そこにから剛毛が突き出している(d)。剛毛は硬壁をも根元は多角菌組織の中に根をはったような姿をしている(e)。子嚢は薄膜で8つの胞子をもち、側糸の内部には顆粒状の色素がみられる(f)。メルツァー反応は陰性で、胞子表面には微細な疣が見られる(g)。側糸の先端はやや膨らんでいる(h)。これはアラゲコベニチャワンタケとしてよさそうである。どうやら見たとおりの結果となった。
 今日と明日は静岡県御前崎周辺の浜辺を観察してくるので、明日の雑記はお休みである。じきにam4:00、そろそろ出発の時刻になる。

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