2004年1月30日(金)
 
きのこ(学)の基本書
 
 きのこについて基礎的・基本的なことを体系的に学ぼうとしたとき、国内には適切な書籍が全くないことに気づく。保育社「原色日本新菌類図鑑」にも基礎概念や用語の解説はほとんど無く、本文中で突然使用される。そしてそれらについては索引もない。
 ハラタケ目について日本語で書かれたものといえば、吹春俊光氏による講座テキストくらいしかない。テキスト中の基礎概念や図版などは、菌類の教科書として有名な D.L.Largent らの "How to Identify Mushrooms to Genus" のシリーズがベースとなっている。
 一方、腹菌類(Gasteromycetes)についても、日本語で読めるものは故吉見昭一氏の講座テキストくらいしかない。テキストは多数の分冊に分かれ、基礎概念を説明したものというより、専門分野ごとの説明が主となっている。ただ、テキスト中に引用された図には、この分野の教科書として著名な O.K.Miller らの "Gasteromycetes: Morphological & Developmental Features" が多数とりあげられている。薄い書籍であるが、腹菌類についての基礎的な概念・用語が非常にわかりやすく記述されている。
 久しぶりにきのこ抜きの遠出をすることにした。今夜は雪の温泉泊まりとなるので、明日(1/31)の雑記は休みとした。好雪菌でもあると面白いのだが...。

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