2004年2月19日(木)
 
(a)
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(c)
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(d)
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(e)
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(f)
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 4月の菌懇会ゼミ(Tulostoma)の資料を作りながら、はたと考えた。18SrDNA、ITS領域の塩基配列解析に基づいた系統樹も加えねばなるまいと考えて、GenBank、EMBL、DDBJ等にアクセスした。こんな場合はつくづくとインターネットのありがたさを感じる。ClustalWとTreeViewを使って、ケシボウズタケ属(Tulostoma)を中心に据えた系統樹を作るつもりだった。
 18SrDNAではT. macrocephalum(AF026625)(a, b)とT. beccarianum(AF097752)(c, d)の2点しかない。25SrDNAとか28SrDNAのデータならば、T. brumale、T. simulansなど含めて数点見つかった(e, f)。予想通りに登録データはとても少ない。同じTulostomatalesでもBattarreaとかPhelloriniaの方が登録されたデータは多い。Tulostomaはもともと、採取例も少なく標本の数も少ない上に、研究者の数も少ないからこれも当然かもしれない。
 逆に膨大な登録数をもつ種の場合は、多量のデータの中から如何に選択するかで頭を悩ますことになるのだろうか。しかし、いずれにせよ自分の作成したTulostomaのDNAデータがない。他人の褌だけで系統樹を作るのも面白くない。結局ゼミ資料には2001年のMycologiaのデータを引用して使うことにした。

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