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ゼミ資料に使うつもりでケシボウズ(Tulostoma)をメインにした系統樹をつくった。最初に欲張ってあれもこれも比べてみようと、カンゾウタケやらクチベニタケをはじめ、多数の担子菌・子嚢菌のデータを放り込んだ。そのあげくは数が多すぎて失敗した。文字や分岐線が重なってしまいまるで読めない。後日のために失敗の経緯を数回に分けて記録しておくことにした。 DNA塩基配列のデータから系統樹を作ることは、難しくてアマチュアには無理だという誤解があるようだ。狙い通りにものを作ろうと思うなら分子生物学の基礎的な知識は不可欠だが、とりあえず「それなりのもの」を作るのなら簡単だ。インターネット接続環境さえあればよい。 DNA/RNA塩基配列の解析方法にはいろいろあるが、基本は生物学/化学の基礎知識と配列の比較を組合せたものだ。配列の類似性からタンパク質の類似性が推定され、さらには機能や構造も類似しているだろうとの仮定に基づいている。 配列の相同性を比較することで、進化的関連性の解析を推定しようとする試みは、系統樹という形にすると理解しやすい。最近では、形態による分類とDNA解析結果による分類とは車の両輪と位置づけられている。その結果、Dictionary of the Fungiも第8版と第9版とでは、ずいぶんと大きな変化があった。明日はDNAデータバンクにアクセスするところから始めよう。 |
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