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先日ひたちなか市では虚空蔵堂にも寄った(4月11日)。カシタケはみあたらなかったが、アカキクラゲ科(Dacrymycetaceae)と思われるきのこがあった(a, b)。シロキクラゲ科(Tremellaceae)のコガネニカワタケとよく似ており、間違いやすい。外見からわかりにくいときには担子器をみると、どちらかはっきりする。シロキクラゲ科なら担子器は隔壁によって仕切られ多室、一方、アカキクラゲ科なら担子器に隔壁はなく単室で上端が分岐してY字形である。 胞子紋は橙黄色(c)、胞子は巨大であり200〜400倍で十分観察できる(d)。油浸100倍レンズで見ると視野には数個しか入らない(e)。ブヨブヨのきのこをつまんで、その一部をカミソリで切り出すと、子実層が濃い色で明瞭に見える(f)。赤丸の部分を視野の中心に据えて、次々に倍率を上げていった(g〜i)。Y字形に分岐した担子器がはっきり捉えられる。二股の先が長く延びて、その先に胞子を作りかけているものもある(j)。 当初いわゆるハナビラダクリオキンだろうと思っていたのだが、胞子がソーセージ形ではないし、そのサイズもはるかに大きく隔膜はない。したがって、このきのこはハナビラダクリオキンではない。ではなにか? 今朝はそこまで追究する時間も興味もなかった。 |
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