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日光で目立ったきのこにミミナミハタケ属(a〜c)があった。かなり腐朽の進んだ倒木にはいたるところに見られた。ちょっと見たところはイタチナミハタケかと思えた。ヒダは密で縁がわずかに鋸歯状である。イタチナミハタケにもヒダが密なタイプがあるので、さほど気にしなかった。 今朝検鏡してみると、胞子は小さく類球形をしていてアミロイドである(c, d)。胞子表面には小さな疣がある。この段階ではイタチナミハタケに思えた。なお、特にこれといった特徴的なにおいはない。傘の基部付近には毛はなく、全体に非常に強靱である。 次にヒダを切り出してメルツァー反応をみた。非アミロイドである(e)。クランプを持ちシスチジアはない。担子器も実質と同じく非アミロイド(f)。となると、これはイタチナミハタケではない。保育社:原色日本新菌類図鑑の検索表(Tp.36)と照合しても該当するものはない。ではなにか? 出発の時刻である。今朝はこれ以上調べている時間がない。 |
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