2004年6月28日(月)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 昨日は早朝から開園時刻頃まで、仲間5名で国営ひたち海浜公園の海浜砂丘地帯における定例菌類調査を行なった。昨年発生したヒメツチグリ属やケシボウズタケ属のミイラが多数残っている(a)。ハラタケ目のきのこではカヤネダケしかみられなかった。
 特筆すべきはつい最近発生したケシボウズの幼菌を採取することができたことである(d)。地表には全く姿を現していなかったのだが、いわき市のS氏の工夫した道具で砂を根気よく少しずつどけていくと数ヶ所で幼菌が姿をあらわした(b, c)。それらを掘り出して切断してみた(e〜h)。色々なステージの個体を一通り採取することができた。
 対物40倍レンズで担子器をみると三次元構造をなしており、すぐに胞子は担子器から外れてしまう(k)。担子器と胞子の結合は非常に弱く、プレパラートを軽く押しつぶしただけでほとんどの胞子が担子器から外れてしまう。慎重に極めて薄い剥片を作らないと担子器の確認は難しい。
 担子器は先端がやや太めの棍棒状をなし、不規則に4つの胞子がついている(i, j)。胞子は非常に剥離しやすく、見ている間にもすぐに担子器から外れていく。ちなみに、これらの写真は上記の(e)を用い、フロキシンで染めた。すでに、この段階で拳状節を持つ弾糸もできている(l)。

日( )