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盤菌類ビョウタケ目Helotiales(ズキンタケ目Leotiales)に分類されるテングノメシガイ科には個性的なきのこが多い。その中でも、子実体が棍棒型で有柄のタイプには大きく分けて胞子が無色のものと有色のものがある。 いわき市で6月27日に観察できたものは胞子が無色(c)のマツバシャモジタケであった(a, b)。落下胞子をフロキシンで染めて見ると隔膜の有るものと無いものが混在していた(d)。子実層を切り出してメルツァーで染めてみた(e)。子実層の先端部が青くなっている。やや倍率を上げるとさらに明瞭になる(f)。子嚢の先端がアミロイド反応を示している(g)。 緑色のマツバシャモジタケに混じってすぐそばに明褐色の子実体が何ヶ所かに見られた(h)。落下胞子を見ると緑色タイプと同じである(i)。倍率を上げてフロキシンで染めた姿もほぼ同一といってよい(j)。念のために子実層をメルツァーで染めてみた(k, l)。やはり緑色のタイプと同じである。こちらの方が薄目の切片を切り出したので、油浸対物100倍の像(l)は明瞭に写っている。 この明褐色の子実体もマツバシャモジタケとしてよいのではあるまいか。子実体の色以外はこれといった違いは全くみつからない。 |
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