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冷蔵庫の奥に黒い塊状のきのこが残っているのを見つけた(b)。手前に未同定のケシボウズの紙袋が数十個並んでいる。これらの袋が壁をなして、後ろの標本はすっかり隠れて見えなかった。ラベルには「2004.10.23、川崎市、Xylaria sp.」とある。同日の写真を見ると、それらしい姿が写っていた(a)。一見したところマメザヤタケのように見える。 念のために昨年の記録をみると、どこにも記載がない。採取してきたものの、後で調べるつもりで、いったん冷蔵庫に放り込んだのだろう。そして手前にはケシボウズが次々に置かれていく。冷蔵庫の中で三ヶ月も経過すると、すっかり乾燥して非常に堅くなる。 タダでさえ堅いきのこである。予測通りカミソリの刃など全く役にたたない。カッターも刃がたたない。粉砕して飛び散るのを覚悟で、菜切包丁をあてて、上からハンマーで背側を叩いた。二つに割れた内部髄層はまだ真っ白だった(c)。 ルーペで縁を見ると子嚢殼は袋に入ったような姿をしてる(d)。さてどうやって薄切りにしたものかと、あたりを見回すと小型カンナが目に入った。練りゴムで固定し割り箸に挟んで、カツブシ削りの要領で手前に引くと、うまく薄切りができた。2枚できたので、一つを水で(e)、今ひとつをメルツァーで(f)マウントした。今朝はここまでで時間切れである。 |
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