2005年3月12日()
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 いくら薄い切片でも、そのままでは担子器の基部を明瞭に捉えるのは難しい(a)。メルツァーやフロキシンで染めた場合にはさらに分かりにくい(b)。担子器全体のサイズはどうやって計測すればよいだろう。また、その基部にクランプがあるかどうかはどうすれば確実に観察できるだろうか。(a)、(b)はともに水でマウントしたものだ。
 ポイントは、KOHでマウントすることだ。カバーグラスを載せただけで、既に組織が崩れている(c)。この状態でカバーグラスに上から軽く圧を加える。柄付き針の先で軽く押す程度で十分である。すると、担子器やらシスチジアはバラバラになる(d)。こうなれば、しめたものである。図鑑にあるような姿(e, f)は簡単にみつかるだろう。
 この作業をするにあたっては、フロキシンで組織内容を染めるとよい。KOHだけで無染色のものは分かりにくい。さらに圧が強すぎると組織が潰れてしまって、形態が変わってしまう。例示にはチャムクエタケモドキを使った。

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