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昨日の奥多摩はとても寒い一日だった。特に日原鍾乳洞付近ではときおり激しい雪が舞って冬に戻ったかのようだった。南面の沢スジや尾根道などで、石灰岩の露出帯を中心に歩いてきた。少し標高を上げると、南面にも広く残雪が残っている(a)。 目的のきのこには出会えなかったが、雪解けの地域には鮮やかな黄色い盤菌が多数みられた(b, c)。色合いは淡い黄色から黄褐色にまたがり、縁や裏側が少し青みを帯びているものもある(c)。採取して白紙に乗せてみた(d)。傷つけても変色しない。 子嚢盤の切断面をみると、子実層面だけが鮮やかな色をしている(e)。この状態のまま、カバーグラスの脇からフロキシンを注ぐと周辺だけが赤くなる(f)。側糸に含まれる顆粒(g)はメルツァーで緑色に変わるが、子嚢はアミロイド反応を示さない(h)。 フロキシンで染めると目が疲れなくてよい(i)。高倍率では子嚢の全体像を表示できないので、2枚の映像を合成した(j)。(j)の右下は胞子紋の一部である。 先に茨城県笠間市/友部町(雑記2005.3.8)や、武蔵丘陵森林公園(同2005.3.3)でみた小さなチャワンタケなどと、同じ属のものだろうと思われた。 |
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