2005年3月28日(月)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 楽に縁シスチジア観察するには、ヒダを一枚つまんでスライドグラスに載せ、縁を見ればよい。マツカサキノコを例にやってみた(a)。薄くて脆いヒダなのでヒダを取り出すのに、カミソリを使った。親ヒダと子ヒダが一緒についてきた(b)。
 ヒダ実質や子実層、シスチジア等の観察には、ヒダを薄切りにして観察する(c)。薄いくさび形に巧く切り出すのは意外と難しい。そこで、ヒダの縁を含む部分だけを切り出す(d)。厚みが邪魔をして縁が明瞭に見えにくいことがある。(e)の様に明瞭にみえることは少ない。そこで(d)の切断線をヒダのすぐ近くにもってくるとよい。
 次に、水の代わりに3%KOHでマウントしてフロキシンなどを加えて、軽く圧迫する。すると縁シスチジアなどが明瞭に見える(f)。シスチジア先端の分泌物等はKOHで溶けるものがあるので、前もって水でマウントして観察することが必要だ。
 あらかじめ実体鏡やルーペなどでヒダを拡大して見ておくと、縁シスチジア、側シスチジアの有無や、結晶物・分泌物の付着などの有無も分かることがある。

日( )